競馬のどんなところが面白いか?にはいろんな答えがあると思いますが、ひとつ挙げるとステイゴールドからオルフェーブルのような馬が出てくるところが、競馬って面白いなと私は思います。
ステイゴールドの現役時代は、グラスワンダーやスペシャルウィークなど強豪の影に隠れ、2着3着と善戦するもなかなか勝てず、それでも50戦も走った丈夫な体で最後は国際G1を勝ち、有終の美での引退という、とても振れ幅のある濃密なものでした。
あきらめずに走り続ける姿にいつの間にかファンとなっていましたが、ステイゴールドは種牡馬になってからがさらにすごかったです。
凱旋門賞2着のオルフェーブルとナカヤマフェスタ、宝塚記念・有馬記念とグランプリレースを連覇したオルフェーブルの全兄ドリームジャーニーなど、そうそうたる産駒を送り出しました。
さらに、ドリームジャーニー産駒であり、宝塚記念であのイクイノックスを脅かしての2着だったスルーセブンシーズも、その後に出走した凱旋門賞で4着と健闘しました。
言わば日本馬で一番凱旋門賞向きの血統とも言えますが、ステイゴールド自身が走ったとしても面白かったのではないかとたまに空想したりもします。
オルフェーブルは凱旋門賞に2度出走してどちらも2着という、相当すごい記録だと思いますが、1度目は最後の直線で先頭に立ち、もう勝ったというところで斜行してしまい、後ろから来たソレミアに捉えられてクビ差で惜敗してしまいました。本当に、オルフェーブルはあともう少しというところまで来ていたんですよね。
同じく凱旋門賞2着のエルコンドルパサーの父はキングマンボで、日本ダービー馬キングカメハメハの父でもあります。おそらくは今日本で活躍しているキンカメ系産駒にもヨーロッパの馬場での適正はあるはずだと考えると、タイトルホルダーは凱旋門賞でもう少し善戦しても良かったのではないかなとも思えます。
オルフェーブルやエルコンドルパサーが国内でも海外でも通用したことを考えると、いずれ凱旋門賞を勝つ日本馬が出てくるなら、どこでレースをしても馬場不問で勝てるような、そんな馬なんじゃないかなと思います。